基本情報技術者合格のための勉強法まとめブログ

情報系の学生にとってはもはや必需品  ”基本情報技術者” しかし、実務経験のない学生では午後試験の突破は難しいです。 そんなあなたの悩みを打ち消すヒントが詰まったブログです。

基本情報技術者の勉強 プロトタイプモデルのメリットとデメリットについて

 

プロトタイプモデルについてもっと詳しく知りたい方のために、詳細について紹介していきます。 

 

プロトタイプモデルとは

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プロトタイプモデルでの開発では、初めにシステムの試作品を開発し、その試作品をユーザーに確かめてもらいながら開発を進めていく手法です。

 

この試作品のことをプロトタイプと言います。

 

ユーザーに試作品を使用してもらうことでシステムの評価と確認を行い、開発者との間で完成するシステムの概要を共有していきます。

 

プロトタイプモデルの開発で気を付けなければならないのは、試作品として開発するシステムの範囲です。

 

試作品の規模が大きければ、それだけでかなりのコストが生じてしまいます。

 

逆に試作品の規模が小さすぎれば、ユーザーがシステムを評価するための機能を十分に備えているとは言えないでしょう。

 

それではプロトタイプモデルを採用するメリットとデメリットについてお話ししていきましょう。

 

プロトタイプモデルのメリット

 

まずはプロトタイプモデルを採用する場合のメリットについてお話ししていきます。

 

プロトタイプモデルのメリットは大きく2つがあると言えます。

 

  1. ユーザーと開発者間の認識のズレを最小限にできる 

  2. 早い段階で問題点を洗い出せる

 

この2つについて詳しく見ていきましょう。

 

ユーザと開発者間の認識のズレを最小限にできる

 

プロトタイプモデルでは、要求事項を洗い出す初期の段階で試作品を作成してユーザーに評価、確認してもらいます。

 

実際に作成された試作品をもとにさらなる要件の定義を行いますので、ユーザーと開発者間での認識のズレがなくなります

 

また、ユーザーは素人の場合もあるので、実際のシステムを作りながら要求事項を説明した方が意志の疎通は行いやすいです。

 

プロトタイプの作成と評価を繰り返しながら完成品へと近づけていくため、ユーザーの満足度も高いです。

 

有名なウォーターフォールモデルでは終盤でしかユーザーに確認してもらえないので、ここは大きなメリットと言えるでしょうね。

 

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早い段階で問題点を洗い出せる

 

プロトタイプモデルでは実際に試作品を開発しながらプロジェクトを進めていくので、早い段階で問題点を洗いだせます。

 

システム開発のスケジュールを立てた時に、どの作業にどれくらいの日数を要するかはあらかじめ見積もることもできますが、実際に開発に取り組んでみて初めて明るみに出る問題もあります

 

 

そうした問題に早い段階で気付き、対処をすることはコストの削減につながります。

 

プロトタイプモデルのデメリット

 

 続いてプロトタイプモデルのデメリットについて紹介していきます。

 

デメリットは2つのことが言えるでしょう。

 

  1. 試作品を作成することにも時間がかかる 

  2. プロジェクトが肥大化する恐れがある

 

では、この2つについて順番に説明していきたいと思います。

 

試作品を作成することにも時間がかかる 

 

プロトタイプモデルでは試作品の開発することを前提に進めていきますが、当然その試作品を開発するのにコストが発生してしまいます。

 

ユーザーに評価、確認してもらう試作品を作るにはそれなりの機能を実装しなくてはいけないのは当たり前で、

 

中にはほぼ完成品のものを試作品として提供しなくてはいけない場合もあるかもしれませんね。

 

もし、評価、確認してもらうための要件を満たしていない試作品を提供してしまうと、十分なフィードバックが得られないのでプロトタイプモデルを採用する目的を達成することができません。

 

プロジェクト全体の規模が大きくなれば、開発する試作品に対するコストも大きくなってしまうので、大規模なプロジェクトには向いていない開発手法です。

 

プロジェクトが肥大化する恐れがある

 

プロトタイプモデルでは、使用が完全に明らかになっていない場合でも、試作品を通じて徐々に明らかにしていくという特性を持ちます。

 

そのため、使用がどんどん明らかになるにつれて当初予定していた開発の規模よりもシステムの全体像が増大してしまい、

 

想定していたコストをコストを超えてしまったり、プロジェクト全体の期間が長引いてしまうといったケースに陥ります。

 

過去問

 

プロトタイプを1回作成するごとに未確定な仕様の50%が確定するとき,プロトタイプ開始時点で未確定だった仕様の90%以上を確定させるには,プロトタイプを何回作成する必要があるか。
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平成22年春期問50 プロトタイプモデル|基本情報技術者試験.com

 基本情報技術者の過去問です。

 

一見複雑そうに見えるかもしれませんが、冷静に考えるとサービス問題です。

 

一回作成するごとに未確定の部分の 50 % が完成していくので、公比が 1/2 の等比数列ですね。 

 

一回目の開発ではもちろん全体の 50 % が終了します。

 

二回目の開発では、残りの 50 % の 50 % なので 25 %。これで全体の 75 % が完成しました。

 

これを 90 % を超えるまで繰り返せばいいので、正解は 4 回です。